第4章『救済』

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「…はぁ…はぁ…!」 「ぉ…お母様…!」 「王子…!竜上さん!何とかなさい!」 「…何とかって言われてもね~…☆」 …さて、どうするよこの状況。…正直訳が分からな過ぎて死んだ方が楽な気がするけど…。 「…おいお前。」 「ひゃ!ひゃいっ!」 「…。…お前、『白百合 王子』なのか?」 「そ…そうでしゅけど…。はわわ…!」 「…。ふぅー…。」 …ちょっと頭が痛くなる弱虫っぷりだ。 「…お前、その名前どう思う?」 「え!?そ、その…お母様の付けてくれた名前ですし有り難くはあるんだけど…ちょっと他の人からの目が気になるかなぁって…?」 「…そうか。…僕もだよ♪」 『…!』 『王子』から手を放し、上に上げる。 「…信じて欲しいなんて思わないけど。 …僕は『白百合 王子』なんだよ。…いや、勘当されてるし白百合姓を名乗るべきじゃ無いかもだけど。」 「そんな話…「信じないって言うならどうぞ殺してくれ。…いや、やっぱ死ぬ前に一言。 …『王子』、さっきは泣かせちゃってごめん。…あと、何か訳分かんない奴でごめん。 …さぁ、殺せよ?」 『…。』 …何を思いあぐねているのか、誰一人として、僕を傷付けようとする者はいなかった。 「…ぁの…。」 「ん?気持ち悪いから勝手に死んでって?りょーか…「そうじゃなくてっ!」 「…はわ…ごめんなさいっ!」 「…いや、今のは僕が悪いだろ。」 「…でも…でもぉ…。」 「分かったから、言うことあるならさっさと言ってくれ。全身から血流してんの見えない?死にそうなんだよ…。」 「は、はいぃ!ごめんなさぁい!」 …全く、同じ名前でどうしてこうも違うんだか。 「…ぁの…。貴方が『王子』だって言うの、私…信じます…。」 「…。」 逆だったら絶対信じないだろうけどな。 「…だから…その…この方を助けて戴けませんか?お母様…。」 「…ワタクシは信じておりませんし…被害だって受けてい…「それはこの方も一緒です…!」 「…。」 …何だか胸が痛んだ。…こいつは母さんとも上手くやってそうなのに、僕なんかの為に…って。 「…そこまで仰るのなら…仕方ありませんわね。…ただし、その方がワタクシ達に害を為すのであれば…。 」 「…約束して戴けますか?『王子』さん。」 「…あぁ。」 そもそも殺せって言ってる奴が抵抗も何も…まぁいいか。 「…よろしく『王子』。」 「…はいっ♪」
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