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「そんなに俺らの顔、見たい?」
「……少しのサインも、見逃したく、ない」
ハルの顔がさらに赤くなった。
……そんなに恥ずかしいことですか?
さっきハルは否定したけど。
こんなこと考えてる奴が
教師らしくないわけないと思う。
それに、俺がハルに救われたのは事実だ。
あの日、ハルが声を掛けてくれなかったら、
きっと俺は父親を殺してた。
確かに、問題を解決してくれたのは
警察や施設の人間だけれど。
でも、
ハルが、ハルだけが、
気付いて、声を掛けて、
話を聞いてくれたから。
だから、ハルには感謝してる。
ハルになにかあったとき、
今度は俺が守るんだ、って。
「……ハルはやっぱり、いい先生だよ」
「ユウくん?なにかあった?」
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