第14話 シンデレラの魔女

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「朝までいてくれたら疲れが取れる。襲う気はない」 いつもの言葉を付け加えると、姫良は複雑な表情を見せた。 できれば、少しでも容易に自制がきくよう、付き合い始めたばかりの頃のようにただほっとしてほしい。 そんなエゴイスティックなことを思いつつ、くちびるだけは奪う。 姫良は小さく笑って、紘斗の手をつかんだ。 「パパ、貴刀の契約社員の話、まだゴーサイン出してくれないの。大学行かなくなったらすごく暇になるのに」 「……後回しにしてるんじゃなくて何か考えてるんじゃないか」 「そう?」 「ああ」 おれが大事なことを口にするのはそう遠くないだろう。 魔法が切れてしまう時間制限など必要ない。 いまという時間を積み重ねていけばいい。 そのときは、家族になることを怖がらないでほしい。 -The end.- Will be continued in the next time.
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