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『今更バカじゃねーの。散々乳谷見せびらかしたくせに。まー、帰り道は精々気をつけろや。集団で来られたらお前ら中学生で廃人だぞ』
って睨み付けてから、紺色から出た細い腕を握り締めズカズカ歩き出した。
優ちゃん、優ちゃん
何度も心配そうな声を掛けるハルカの腕を掴み、目的地まで直行。ズンズン歩く、人混みを掻き分けて。
突進して歩く俺の顔が恐かったのか、振り返った人達がサッと避けていた。
『おっちゃん、割り箸のヤツ、1つちょうだい!』
あいよっ、と威勢は魚屋並みのおっちゃんに300円を渡し、購入して直ぐ無理矢理彼女に握らせた。
『ウマイから食え!』
あ、キレてた勢いでハルカに言っちゃったよ俺。
『あの、その……ごめん……あのさ、ハルカさ……綿あめ好きだから……えと……』
お前が元気出るよーに、綿あめ買っちゃいました☆
とは、照れクサ過ぎで言えなかった。
そんな現実が沸騰した頭ん中を一気に冷ましていく。
俺、ガキンチョ丸出しの行動やん。どうしよう。エロい言葉めちゃんこ言ったの聞かれた。しまった俺の方が下品だ。
なんかモジモジしてうつむいてるよ俺。嫌われたかな、呆れちゃったかな。
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