1人が本棚に入れています
本棚に追加
ひょっとしてひょっとすると、
「センパイってマジックできたんですね」
「んなわけあるか」
「あたっ」
へにゃちょこチョップが私の脳天を襲う。
「どうやら、笹垣の仮説はなまじ外れてはないみたいだな。少なくても他の場所に繋がっているらしいってのは分かった」
「じゃあ」
まさか本当に‥‥‥。
がこんっ。
「ほわっ」
いきなりの衝撃音に、私はびくりと肩を震わせた。
「来たみたいだな。予想より大分早い」
「来たって。なにが」
センパイがもう一度郵便受けを開けると、
「返事が」
そこには丁寧に折りたたまれた小さな紙片が。
「『過去と未来を繋ぐポスト、ですか。とっても興味深いです。もし愛里さんがよろしければ、これからも定期的にお手紙交換してもらえませんか? ナナセ』」
ピンク色の、いかにも女の子女の子した便箋を、センパイは一字一句丁寧に読み上げた。
「良かったな、文通相手になって欲しいってよ。随分気に入られたじゃないか笹垣」
「センパイ。なんでナナセちゃん、私の下の名前知ってるんですかね?」
「そりゃあ、まあ。書いて入れといたからな。あの封筒に」
はっ?
「顔写真つきで」
なんですとぅ!?
最初のコメントを投稿しよう!