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「‥‥ってなことがあったんですよ」
私は喫茶店で三時のおやつであるホットケーキを頬張りながら、昨日の出来事を明人センパイに報告した。
「へぇ、そーなんだ」
センパイはいつもの変わらず、終始私の顔を眺めながらニヤついている。
いつもいつも何がそんなに面白いのやら。
「で、センパイはどう思います?」
「どうって」
センパイは仄かに湯気の立つコーヒーに口をつけて、
「笹垣はどう思うのさ?」
「考えはふたつあります」
「ひとつめを聞こうか」
ひとつめはズバリですね、
「あの郵便受けが、実は未来と繋がってるんじゃないかなって」
「ぶふっ」
コーヒーが誤って気管に入ってしまったようで、センパイはごほごほと苦しそうに咳こんだ。
「急にどうしたんです?」
「どうかしてるのはそっちじゃないかな。‥‥‥そっか、なるほど。そっちにいっちゃうのか」
手の甲で口元を拭い、センパイはうんうんと頷く。
「なんですか、センパイ。何か言いたそうですね」
「いやね、遂にここまできたんだなぁって」
「どういう意味ですかそれ!?」
私の精神状態がヤバイって言いたいんですか。そんなにしみじみ言わなくたっていいじゃないですか。
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