Chapter-1-End-declaration-

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?『ガァァァァァッッ!!』 案の定佐野達に気付いて棍棒の如く銃を構えて 襲い掛かろうとするガスマスクの集団。 小山田『や、やべー‥!!』 佐野『ぼーっとすんなっ! 早く持って行ってやれ!』 小山田『わ、分かった!!』 咄嗟に佐野が殺した2人から着ている 雨合羽とガスマスクを剥ぎ取る小山田。 多少手こずったようだが ガスマスク2つと雨合羽が手に入った。 そこへ茜が駆け寄って来た。 空の赤霧が気になってしまうが それよりも重要なのは‥‥‥ 茜『こ、小山田っ! それ2つとも頂戴っ!!』 小山田『勿論だっ受け取れ!』 瞬時に手渡しすると茜は相澤と田渕に向かって ガスマスク2つと雨合羽を投げた。 佳奈『わ、わたしは佐野先輩の 援護に行きますっ!!』 小山田『そ、それやったら オレも戦うから佳奈ちゃんは 後ろから撃ってくれっ!!』 茜『凜ちゃんっリコちゃんっ それ早く使ってっ!!』 目の前に投げ出された 救いの装備に相澤は慌てて言葉を返す。 相澤『えっ!?茜さんが使ってもいいよ!!』 気を遣って否定している所を 隣の田渕が咄嗟に気に掛け、 リコ『凜ちゃんっ今は遠慮せず使っておこうよ!? せっかく好意でわたしたちを先に 救おうとしてくれてるんだから!!』 相澤『‥‥‥そ、それは‥‥!!』 茜『凜ちゃんは頭がいいから分かるよねっ!? あの霧がここまで落ちてくるのに 残された時間はっ!?』 相澤『えっ‥‥‥えっと‥‥、、、』 瞬時に判断する相澤。 赤い霧はまだ上空にあるように 見えるが間違いなく降りて来ている。 あの霧を浴びれば死は避けられない。 これこそ彼らが先駆けとして下準備を 行っていた"ドーム"計画の最終段階なのだろうか? 執拗に繰り広げられていた殺戮は 全ての人々を殺す程入念に 行っていたわけではなかった。 ゆっくりと歩みながら 銃で撃ち殺し、 雨合羽の下には 日本の警察や特殊部隊の服、 アメリカ軍の服を着込んでいた。 それは全てこの地域そのものを 囲うように配置され、 逃げる人々に関しては 走って追い掛ける者は 誰1人としていなかった。 隊としてただただゆっくりと歩みながら 人々を撃っていた。 そして上空に撒かれた赤い霧。 彼らの目的が死人の増殖に あるのならば全てが一致する。
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