3 潜入

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気配を感じる… ジィーと1点を見詰める御見内 メサイア「おい どうした?」 先を見詰め、固まる御見内へ メサイア「おい 聞いてん…」 するとメサイアの口が急に手で塞がれ、御見内が小声で口にした。 御見内「黙れ 何か来る…」 声のトーンを最小限にまで落としたメサイアが問うた メサイア「え?来るって奴等か?それともゾンビか?」 御見内「分からない…でも多分違う… そうじゃない違う何かだ…」 メサイア「はぁ? 奴ら以外だとしたら他に何がいるってんだよ」 こうゆう状況は今まで数多とあった だが… 今回は今までと何かが違う… メサイア「まじかよ 次はなんだよ」 2人が耳を澄ますや ガサ ガサ ガサ ガサガサガサ じかに聞こえて来た足音 2人の耳にはっきりとその足音が聞こえてきた。 メサイア「おい…この足音…」 しかも… それは複数… 近くではないが遠くでもない足音が3つ… ガサ ガサ パキッ ガザ ガサガサ そんな音だけが不気味に響き渡り、2人は全神経を耳と目に集中させた。 御見内は気配を殺すかのように固まり、近づく音のぬしを警戒した。 2~30メートル先の高枝が激しく揺れ バキッ  ベキッ 何かが通る度に枝がへし折られ音も聞こえる そして… グフゥ~ 今度は鼻息が聞こえてきた。 グフゥ グゥフ~ それも足音と同じく3つ 御見内は人らしからぬ鼻息を耳にし、メサイアへ振り向き、目を合わせた。 2人は目を合わせ同様に思った この声の主は 人でもゾンビでもない… 動物のものだと バキッ ガサ ガサ グゥゥ そして声の主がついに2人の前に正体を現した。 数十メートル先の大木が揺れ、ありえないサイズの熊が横切ったのだ 高い枝が巨体に引っかかり、それが進む度にへし折られていく グゥゥウ~ それから後続でもう一頭が悠然と現れ横切って行く 更にもう一頭も 最後の後続の1頭を目にした時 一気に2人の心拍数はあがり、硬直させた2人 御見内は気づかれぬようとっさに息を止め、ジッと待った。 目を疑う程のドデカい猛獣達が通り過ぎるのをただ…
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