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そう言って電話を切るとケイにメールを入れた。
(OK、夕方6時に三ノ宮駅だ)
ケイはそのメールを確認してからルイにメールを入れる。
(明日もう一度美也子を神戸に呼んでくれ。
6時から7時位に三ノ宮駅だ、それで全てが終わる)
ルイは美也子を銀行に送ってそのメールを梅田駅のホームで受け取った。
(分かった)
そうケイにメールを返す。
(明日だ・・)そう呟いた。
直ぐに美也子に明日は休めないかとメールを送る。
休めるなら今夜も一緒にいようと付け加えた。
神戸に着く頃美也子からメールが返った。
休みが取れたから仕事が終わったら神戸に向かうとあった。
ルイは梅田まで迎えに行くからと返してため息をついた。
(大丈夫だ、あの娘の筈はない)
もう一度そう自分に言い聞かせてケイの店に向かった。
キラはメールをケイに入れた後、弘幸に電話を入れた。
「やあ前田君、僕を追って神戸だって?
ご苦労様。
せっかく神戸迄来てくれたのに残念だけど、マリアはもう外国へ出したよ。
どう?
僕と話をしようか?
君も僕に会いたいだろう?
ああそうだ、贈り物の礼を忘れてた。
ビニールって指紋が残りやすいらしいね、僕は手袋をしてから取り出したけど。
君が来ないなら警察に持っていこう。
多分行方不明で捜索願いの出ている女性のものだ。
きっと歓ばれる。
君の車のナンバーも控えたから東京へ帰らない方が君の為だね。
まあ逃げ帰っても僕はいっこうに構わないが」
それだけ言うと相手の返事は聞かずに電話を切った。
直ぐに前田から電話が返った。
「何処に行けばいいんだ?
何時に何処に行けばお前に会える?」
キラは少しだけ黙って前田がイラつくのを待った。
「おい、聞こえないのか?」
弘幸が声を荒げる。
「ああごめん、明日電話するよ。
そうだな・・夕方とだけ約束しようか」
前弘幸はイラつきながら分かったと言って電話を切った。
「あいつ、包丁でも用意しかねないな」
キラは笑いながら二階のマリアの許に戻った。
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