隣人の笑顔

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慌ただしく愛嬌の男が帰っていってしまい、私と早坂さんだけがこの場に残る。 とりあえず、挨拶は済んだから、ドアは閉めてもいいかな。 「これからよろしくお願いします」 「こちらこそ…あ、…」 え? なに? 早坂さんの手が私の方に近付く。 なに? 目を見開いた私の口の端をなぞった。 本当になに? 「クスッ、ビール飲んでた?泡がついていた」 「あ、はい…」 無愛想な男が笑った!その笑顔に胸が高鳴る。 なに?この感覚… 私は、両手で顔を覆う。 だって、真っ赤になっているから、恥ずかしい。 「クスッ、おやすみなさい」 「あ…おやすみなさい…」 パタン 一目惚れかもしれない…。隣人が気になり始めた夜だった。
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