第一章
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美智子が言うのも無理はない。ここは、いつ来ても飽きない場所だった。喫茶店から流れる音楽は昔ながらで、美智子でも十分に楽しめる。 「いつ来ても飽きない。それがここの売りですよ。ここは、思い出の喫茶店ですから」 美智子に紅茶を持ってきたマスターが言うには、この店は百年以上もやっているのに、来店する客のほとんどが、思い出を求めてくる者ばかりだという。
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