ファーストコンタクト

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貴方達はそちらの女性を誘っていたのでは?』 あ、目が合った。 何て、綺麗な瞳。画面越しでも、思わず胸の鼓動が高鳴る。 ……って!自分はノーマル!思わず頭を振る。 う~ん、これじゃまるで恋する乙女じゃない(*_*) 『もちろん、君も誘ってあげるからさ!』 ちょっぴり不安になっていると、さっきの男達が『思い出した』と言わんばかりに再び声をかけてきた。 …………絶対忘れていたな。 と、言うより…………さすがに鬱陶しい。こんな男達に時間をかけるのも勿体ない。 【ジンジャー】『アンタ達、いい加減に……』 もう、蹴り飛ばそう。そう思い、足を振り上げようとしたとき………… それよりも一瞬早く、女性が腰に装備された日本刀の柄に軽く触れる。すると再びあの鈴の音のような凛とした音が響き、今度は先程ジンジャーに触れていた男が床に崩れ落ちた。その状態は先に倒れた男達と同じように、気絶状態になっている。 『貴殿達の言葉に、聞く価値はありません。今すぐにこの場を去りなさい』 女性は静かに告げる。 まさか、さっきの男達もこの人が? 『…………へ?』 『あ?……え?』 ナンパ男達はこれも先と同じように、間抜けな顔をして呆然としていた。仲間がいきなりに倒れた状況が理解出来ていないようだ。 『去りなさい、と申しているのです』 だが、再び鳴り響く鈴の音と共に、更にもう一人が倒れたのをきっかけにようやく男達も徐々に状況を理解したのか、各々動揺し始める。 『ま、まさか……あんたが?』 恐る恐ると言った感じで口を開いた。 彼女は問いに答えずに、静かに佇んでいる。だが、その瞳が肯定していた。 …………やっぱり、あの人が何らかの行動で男達を行動不能にしたようだ。
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