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だが知っているかと聞かれれば、やはり解らない。
レオ『もしかして、けっこう有名人……とか?』
本人を目の前に正直すぎる言い方をするのも何となく気が引けて、それとなく答える。
ヤマトは待ってました、言わんばかりに
ヤマト『有名もなにも!』
ヤマト『アウラさんといえば、フリーダムでも有数の実力者だよ!』
と興奮気味に語り出した。
確かにレベルが確認出来ない時点で、俺たちよりは相当に実力差があるのは解るけれど、それでもヤマトの驚き方は尋常ではない感じがする。
しかし、次のヤマトの言葉でそれも納得させられる事となった。
ヤマト『シークレットモンスターを20体以上……それもたったひとりで二桁の討伐に成功したのは、フリーダムでは伝説になってるんだからな!?』
…………は?(゚д゚)?
誰が、何を、ひとりで?
っていうか、二桁?
シークレットモンスターってなんだっけ?
ああ、そうだ。
いたよね、このゲームの隠しボス的なやつだよね。
二桁? ひとりで?
この目の前の人が?
( ゜o゜)
レオ『マジか!?』
ジンジャー『ウソでしょ!?』
ジンジャーと共に、思わずアウラを見る。
あのシークレットモンスターを20体以上ってのも、相当なものだけど!
二桁をひとりで!?
レオ『ジンジャー?』
ジンジャー『なぁに?レオ?』
レオ『あのメイド(メイちゃん)ひとりで倒せる?』
ジンジャー『無理( ゜o゜)』
レオ『だよね(゜゜;)』
外見だけならとてもそんなふうには見えないが、プレイヤーのキャラクターデザインが実力と一致していないのは、オンラインゲームにおいては日常的な事な訳で。
アウラ『そういえば、そんな事もありました』
懐かしいですねと、頬に手を当てているアウラを黙って見詰める事しか出来なかった。
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