miserable wednesday

7/7
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
 出ていったフィザーリに続いて、荷物をまとめ、会釈するも、アームスヘッドはちらりともこちらを見ることはしなかった。鉄仮面ぶりは誰の前でも健在らしい――それが二人きりであっても。 「タイム、おめでとう」  その言葉は、アスターが扉に手をかけた瞬間聞こえた。空耳かと思いふり返るも、相変わらず粛々と授業の準備を進めるアームスヘッドの姿に、やはり空耳かと思い、アスターは黙って右手をあげた。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!