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駅前に近づくと、フェイスは足を止め、少し息を切らしながら、肩をすくめた。
揉め事が起こっている。
夜も更けたというのに手に手にランプや旗を持った労働者や学生が叫び、警察と小競り合いをしている。
フェイスはそこに近づいていき、よく通る声で呼ばわった。
「待て待て、まぁ待て!」
フェイスはイーグにいた頃からこの手の小競り合いには慣れっこだった。
元々彼自身が実に喧嘩っ早くて喧嘩慣れしていたのに加え、弁も立つので、仲裁などはお手のものだった。
「なんだお前は!」
「俺はフェイスってんだがね。
まぁ警官さんたちも、君達を逮捕するのは不本意なんだから、一度俺の話を聞きなさい」
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