第1章

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ママはクスクス笑ってる。そんなに笑わないでよね、自分だっておかしいってわかってる。 パパはちょっと驚いて、真剣に考えながら言う。 「パパ、かっこいいかなぁ?自分じゃわからないんだけど、周りからはよくハンサムだって言われてるかも?とりあえずみんなが太った社長はイヤだって言うから、時々仕事が終わってからランニングをして、ジムでトレーニングはしてるよ。」 うん、パパの格好良さは努力の賜物なんだね。それにしても、気になる部分が1つ。 「パパって社長なの?社長って何?」 「あら、言ってなかったかしら。パパはね、3年くらい前に会社の社長になったのよ。」 ママが言えば、パパは逆に訊いてきた。 「社長って言うのはね、会社の代表みたいなものなんだ。ボスって言う人もいるけれど、パパはボスじゃなくて、リーダーになりたいと思ってる。だから仕事は1番にやるんだよ。会社はわかるかい?」 「会社ってこの病院みたいなものでしょう?みんなが役割を果たすために一生懸命働く所。」 「そうだね。だから社長って言うのは、院長先生みたいなものだよ。」 パパの説明はわかりやすかった。 「ってことは…。パパって偉い人?ここの院長先生はあんまりお仕事してないみたいだけど。」 私の言葉に、パパとママは盛大に笑った。
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