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杉田「だが、あれ自体はかなり興味深いもの。私は、北村の腕が起こした変質を・・・生かせないかと模索しているんだ」
正矢「ふーん。何か出来るのか?」
杉田「さあ?」
正矢は呆れた顔をする。
正矢「さあって・・・・・・」
杉田「私達はあくまで“きっかけ(ヒント)”を言い合っているんだ。答えや結果を導く人間がいずれ現れると信じてな」
正矢「たわいない話だな」
杉田はパソコンのキーボードから手を離す。
杉田「人間には70億の可能性と未確定の未来がある。楽しい話じゃないか・・・さて、そろそろ教員しか居ないだろうから、私も帰・・・」
杉田が立とうとしたら、パソコンから音が鳴る。彼は浮かした腰を下ろす。
杉田「むっ?メールか・・・」
杉田はメールの内容を確認すると、ニヤリと笑う。正矢が不思議そうに彼を見ていると、杉田はメールの返信を打ち込む。
杉田「希原。貴様、明日の午後8時、私の家に来い」
正矢「はあ?!」
杉田はマウスを軽快にクリックする。
杉田「仕事だ」
正矢は呆れて立ち上がると、部屋を出ていこうとする。
正矢「ふざけるな。俺の都合を聞いても無いくせに・・・」
杉田「どうせ、暇で・・・帰りに買う予定のゲームで時間を潰すだけだろう?」
鋭い!・・・正矢は首を振る。
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