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正矢「聞いてるだろ?俺は明後日の準備で忙しいんだ」
杉田「午前中に終わる内容だと思うが?」
まあ、確かに・・・正矢は黙って立ち止まる。
正矢「何するんだ?」
杉田「私の知り合いの手伝いだ」
正矢「知り合い?何してるんだ?」
杉田「研究家だ」
正矢はピタリと動きを止める。
正矢「有名か?」
正矢にはそこが重要らしい。
杉田「専行分野では著名な方だ」
正矢「テレビに出るほど?」
杉田は少し考える。
杉田「ああ」
正矢「ノーベルもん?」
杉田「結果を出せば」
正矢は少し考えて、振り返る。
正矢「仕方ねーな」
正矢の変わり身に杉田は呆れた。
杉田「貴様のミーハー根性には感心する」
正矢「うるさいな」
杉田「なんの分野か訊かないのか?」
正矢「どうせ、訊いたって俺の理解できない分野だろ?」
杉田は考える。そして、納得したように頷く。
杉田「無理だろうな」
正矢は扉へと向かう。
正矢「明日の夜8時だな。裏に回った方がいいか?」
杉田「表から来い。その方が分かりやすい」
正矢「わかった。じゃあな」
杉田「ああ。気を付けてな」
正矢「お前は担任か?」
正矢は笑うと、そのまま部屋を後にした。杉田は悩むように息を吐く。
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