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女司会『あっ、もしかして・・・その恰好、ハリウッドの映画とかを意識しました?』
会場が笑うなか、男は首を振る。
下野『これは、彼らと会話するためです。彼らは、僕達の何処が意思疏通をする際に必要な部位かわかりません。僕は肌を宇宙の闇と同じ黒で隠すことにより、耳や口の居場所を彼らに伝えているのです』
最もらしいことを口にすると、司会者や専門家達も興味を示す。彼らも探求者なのだ。
ゲストA『先程から彼らといっているが、何体も存在するのか?』
下野『そう聞いています』
ゲストB『なんでー又聞きか?』
下野『僕が話しているのはひとりなので、その方から訊いたのです』
男司会『会ったことがあるんですか?』
下野『いえ。まだ会ったことはありません。しかし・・・・・・』
下野は会場のスポットライトを見上げた。
下野『近々会う予定です。機会があれば、皆さんにも紹介します』
会場も下野が作り出す不思議な雰囲気にのまれる。何時になるのか・・・冷やかしや期待が会場の人達に広がった。
正矢「不思議な人だな」
次の専門家に変わる。先程と同じようなやりとりが続く。
正矢は食事を終え、登校の支度をするため、自室へ戻る。
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