第1章

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楓「姉さんから聞いたんだけど、正矢達・・・うちに来るって・・・本当かな?」 正矢「もう。話が来たのか」  正矢と楓は親戚同士、以前は一緒に住んでいたこともある。 正矢「本当だよ」 楓「何時からかな?」 正矢「日曜の予定」 楓「本当?!じゃあさじゃあさ!あの漫画持ってきて!新刊も買ってるんだよね?!」  楓は目を輝かせて正矢を見た。彼女も正矢が集めている漫画のファンだ。彼は呆れて溜め息をつく。 正矢「用事ってそれかよ。・・・まあ、わかった」 楓「やった!」  楓は立ち上がって喜ぶ。 正矢「大体、それぐらい・・・ケータイで見ればいいだろ」 杉田「わかってないな希原は!」 楓「分かってないんじゃないかな!?」  杉田と楓がグワッと正矢に寄る。正矢は気圧されるように後ずさる。 杉田「何時でも何処でもが当たり前となった今日!出版業界は不況に陥っている。不正なアップ!過剰までの中傷!故に、ファンでありながら漫画の内容を掲示板でタダ見し、売上に貢献しないなど・・・愚の骨頂!」  楓は頷く。 正矢「いや、人の自由だろ。昔から立ち読みとかあるし・・・漫喫とか」 杉田「喫茶店は貢献しているからいいのだ!」 正矢「そうかい」  なんの違いだ?大体、借りて読むなら一緒だろ・・・正矢は溜め息をつく。
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