第1章

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もうすぐ空と海の境目から太陽が昇るだろうな。 そんなことを考えながら潮風に吹かれる。 その度に波も打ち寄せてくる。 虚しいほど、哀しいほど、笑えてしまうほど。 風と波がおれを拒絶する。 「……………」 もう少し頑張ってみようかな? とかもう考えられなくて、考えたくもなくて。 いつからだろう? なんて存在意義もなくて。 "死ぬことは、弱虫の証拠だ" ってあの人が言っていた。 どすどすと勝手に、そうまさに勝手に入り込んで掻き乱した癖して また勝手に消えた。
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