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暗い部屋の中、パッとスポットライトが二人を照らす。
「…初めまして、とでも言うべきかな?」
「だろうな」
一人はアオフシュタントのリーダ、ウルフィー。
それと対峙しているのは金髪と水色の透き通った瞳。頭には星のリングを身につけた一見すると王子様の様に見える少年。
見た目は10代前半のように見えるが、小さい身体からは人間離れした気迫というべきか、見た目の年齢に似合わない威厳が出ていた。
「ボクは本当なら人間なんぞに顔を見せるつもりなんてなかったけれど、なんせ…"先代"を宿してると聞いてね?
ふふふ、確かに、懐かしい香りがする」
「俺一人じゃ完璧じゃねぇぞ」
喜々とする少年に対して、ウルフィーの方は呆れ半分に適当に受け流している。
だが、いつもの余裕な色は無く、どこか相手を見定めるような目をしていた。
―そう、今回の相手はいつもとは訳が違うのだ。
「ふふ、でも、君の方からすごく"先代"の匂いがする。ああ、やはり先代は高貴な御方だったのだな。ボクが引き継げて光栄だよ」
目の前に居る少年、現・流星の王がウルフィーに向かって微笑んだ。
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