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帽子屋が私を抱き締めたまま腰をかがめ大きな声で眠りネズミを起こした。
「んあ?帽子屋?」
「帽子屋?じゃない。
早くその手をどうにかしろ。アリスが動けん」
ようやく解放してもらえた時には顔がかなり熱くなっていた。
眠りネズミに抱き締められたというのもあるけど、一番は帽子屋のせいだ。
座ってた眠りネズミを立たせて、
「アリス、こいつが眠りネズミ。
隙があれば寝るから、見つけたら起こしてくれ」
「………君が…アリス…?」
うん、眠たそう。
喋ってる間もかなり眠そうだ。
「うん、はじめまして。眠りネズミ」
眠りネズミに挨拶をしたあと、帽子屋は作業が残ってるからと奥に引っ込んでいった。
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