プロローグ

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可愛らしい雰囲気のお店の中に飛び込んで行く私達。 ハアハアと息を切らせていたとき、 『パンパンパンっ』 軽い音が鳴った後、紙吹雪が舞い散る。 クラッカーだと分かったのは顔を上げたとき。 「ようこそ。アリス」 一人の男の人にそう呼ばれる。 顔を上げて分かったのは、ここにいる男の人は全員イケメンと言われる部類の人達。 それ以前にアリスって何? 「あ、あのアリスって?」 私の名前にはアリスの「ア」の字もない。 見知らぬ男の人達にいきなりアリスと言われる意味が分からないのだ。 するとシルクハットを被った男の人が口を開いた。ぱっと見インチキマジシャンにも見える出で立ちだ。 「そんなに興奮せずに紅茶でも飲むといい」 椅子を引かれてテーブルに置かれているティーセットに紅茶を入れる。
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