ハロウィンと首切り女王

18/19
前へ
/94ページ
次へ
このあと女王様はメイクを直してくるとスタッフルーム戻っていった。 「泣かせちゃいましたね」 私が苦笑いをして帽子屋にそう告げた後、 「アリスに認めてもらえて嬉しいから泣いたんだ。 女王も苦労してるから、言ってもらいたいことを言ってもらえたからスッキリしたんじゃないか?」 きっと帽子屋たちも気を使ったのだろう。 私が驚かないように、女王様が傷つかないように…。 ホントにここの人たちは優しい。 「お待たせ。アリス」 帰って来た女王様の姿に驚いた。 メイクを直してくると言っていたのに、メイクを落として狼男に仮装を変えていたからだ。 「狼男か。 良く着る気になったな」 帽子屋が口を出す。女王様はにっこり笑って、 「どう?似合うでしょう?」
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加