涙味のサバの味噌煮定食

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……ダメじゃん。 社会人だし、当たり前なのかもしれない。 まあ、まだ出会って一ヵ月半くらいだからかもしれない。 だけど、好きな人とアルコールとベッド以外の付き合いが無いのって、何だか虚しい。 完全に遊びの女じゃん。 セカンドじゃん。 ダメじゃん、私。 思わず溜息を零すと、ちょうど昼休憩の時間になった。 何だか、毎日溜息吐いてる気がする…。 お昼ごはんを食べに行こうと席を立ち、顔を上げると、真っ黒な瞳と視線がぶつかった。 「…佐伯。」 「……え?なに?」 だけど、後ろからポンと肩を叩きながら、倉本が話しかけてきたから、視線を反らして振り返る。
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