涙味のサバの味噌煮定食

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「…今日、ずっと見てたよな?」 「うん。……けど、上手くいった訳じゃないよ。これから…、話そうと思うの。思ってる事を全部。」 「なら、上手くいかなかった時は、俺のとこに…「ダメなの!……それじゃ、ダメなんだよ。」 倉本の声を遮る。 喉がカラカラに乾いている。 唾を、ゴクっと飲み込んだ。 向かい合わせに座っている倉本の顔を真っ直ぐ見ながら、言葉を選んで少しずつ話す。 「好きだって言って貰えたのは、 凄く嬉しかったし、 好きになれるんじゃないかって 正直、思った。 …けど、今の私はあの人が どうしようもないくらい好きなの。 やっぱり、それは変わらない」
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