0人が本棚に入れています
本棚に追加
店主となる紀伊国屋(きのくにや)セピア(16歳・♀・元♂)を語る前に、今に至るまでの背景は避けて通れない。
セピアは、普通よりはちょっと下の、やや普通の家庭の一人息子として生を受けた。
ある日に父親は脱サラして事業を立ち上げようとしたが、失敗。起業資金を借りた先は、運の悪い事に「ヤミ金」だった…
首を吊らないまでも何とか保っていた。
セピアが13歳の時に高額の借金で家を失い、両親とはそれ以来顔を会わせていない。
借金のカタにセピアは身売りされてしまう。男のセピアは裏の仕事に従事するが、男のままでは役に立たないので、無理矢理性転換させられた。
安田記念病院・宝塚記念病院の院長と強力なコネを持つ、末藤焔炎(すえとうサイエン)の元で働いていると、ある日にその隠された力に気付いた。
その人をイメージすると、その人の魅力を引き出す服をデザインする力があった。
その力を利用して、服をデザインすると同じ顛末でこの世界に迷い混んだ女性から圧倒的な支持を持つまでになった。
表の世界でも流通はしているが、やはり大手に比べると目立たないので扱ってくれる店も僅なくらいだ。
裏の世界では、高額の値段で取引されているので末藤の意向で裏をメインに展開している。
紀伊国屋セピアは、童顔であどけなさの残る顔、太めの眉毛、青い髪の毛のショートカットと健気に動き回る姿が印象的だ。
白のTシャツにジャンパーを羽織り、Gパンのパンツルックがセピアの基本。
今では「グローリィ」というブランドを立ち上げ「G↑」のロゴマークで知られている。
末藤が手掛けた「性転換能力」を発動する者の中では、第二世代となり主に資金回収に特化できるようにチューニングされている。セピアはその中でも「傑作」との呼び名が高い(主にその世界の人間の間ではある)
「性転換能力」とは、性転換を施術された時に備わる能力の事で、松戸末楠(まつどマツクス)が開発したとされる特別な施術である。
思いがけない能力を得たセピアだったが、第二の人生を生きる上での「贈り物」と考え、能力をフル活用して現在の人生を謳歌している。
今の名前は自分がよく利用した本屋の名前を名字とし、好きな色を名前にした。
男に戻る気持ちも薄れてしまったので、紀伊国屋セピアとして過去を消し去っている。
北条ほのかの登場で価値観が変化してしまう事になってしまった…
最初のコメントを投稿しよう!