第1章

6/18

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「うわさっむ!!寒っ!!」 外はリアルに寒かった。焼却炉はあまり人目につかない校舎裏にある為、行くまでが大変だ。 ちなみに、あの焼却炉の前で告白すれば、燃えるような恋ができるなんて噂がある。 これは本当だろう。私もあの前で先輩に告白して、一瞬で灰になったのだから。うん、スゲー燃えるよ、火葬場かってぐらい。ざけんな。 しかし…私をこんな所に呼び出して…いったいなんのつもりかな? 『姉ちゃん…実は俺、姉ちゃんのことが…!』 告白、はないか。ないな。ないわー。 「あ、姉ちゃん!」 焼却炉につくと、既に小柄な少年…祐希が待っていた。 長時間、寒い中待っていたのか…そんな健気な弟に、私は一言。 「チェンジ」 「酷くない!?」 祐希が本気で泣きそうになる。相変わらず…可愛い弟だ。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加