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「うわさっむ!!寒っ!!」
外はリアルに寒かった。焼却炉はあまり人目につかない校舎裏にある為、行くまでが大変だ。
ちなみに、あの焼却炉の前で告白すれば、燃えるような恋ができるなんて噂がある。
これは本当だろう。私もあの前で先輩に告白して、一瞬で灰になったのだから。うん、スゲー燃えるよ、火葬場かってぐらい。ざけんな。
しかし…私をこんな所に呼び出して…いったいなんのつもりかな?
『姉ちゃん…実は俺、姉ちゃんのことが…!』
告白、はないか。ないな。ないわー。
「あ、姉ちゃん!」
焼却炉につくと、既に小柄な少年…祐希が待っていた。
長時間、寒い中待っていたのか…そんな健気な弟に、私は一言。
「チェンジ」
「酷くない!?」
祐希が本気で泣きそうになる。相変わらず…可愛い弟だ。
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