第1章

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 「起きて」  赤髪の男は一向に起きる気配はない。ジルという黒髪の少女はこの屋敷の使用人だ。  「フライパン持ってこよ」  無表情に言い放って、回れ右した。  「ちょっと待て!」  赤髪の男が飛び起きた。この男の名はレオン、今は怠け者とだけ言っておこう。  「起きてる、起きてるぞ」  ジルは腰に両手を置いた。  「お嬢様が待ってるから、食事にしましょう」      
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