第1章

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 四人は食事を終え、ジルは洗濯物を片付けにいき、ゼペルは庭の手入れをしに行った。  レオンは用心棒であるため、戦闘以外では使い物にならなかった。  レオンはソファーでゴロゴロしながら、大好きな創刊財宝コレクションvol6を読み始めた。  アニスは揺れる椅子に腰掛けて、続きの本を開いた。  いつの間にか寝ていたレオンが急に起き上がった。  「!びっくりするじゃない……なんなのよ」  レオンはアニスの眼をしっかりと見つめて告げた。  「アニス、王城の敷地内で人が戦ってる。行くか?」  レオンは殺気を捉える事ができる。殺気を感じた方角に魔力を極限まで薄く伸ばして、触れたものの形を知ることが出来る。探査能力は大陸中に及ぶ故に感知できた。  「当たり前でしょ!行くわよ!」  レオンは腰に剣を携え、黒いマントを羽織った。アニスも手短に支度を済ませて玄関を出た。  「転移するぞ」  「えぇ」  
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