第十二章 バブ・イル

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第十二章 バブ・イル

その塔は五千年の永きに亘る航海を終えようとしていた。 アルカンフェルとゆう例外中の例外を除けば、空間断裂により何者の侵入も許さず、選ばれし少年 少女のみを受け入れて来たバブ・イルの塔。 仮初めの主は星との自殺を選択し、真の主は未だその姿すら一度も現した事がなかった。 「主よ……貴重な現存する星船を破壊して申し訳ありません」 「※・・・・・・・☆★@””・・・@〆《」 「 やはり興味はございませんか、水量子CPUと通常のブラックホール応用型のワープ機能のスターシップでは……」 「†↓▲………」 「知的生命体が科学的に進歩すれば広大無辺の宇宙空間を航る術は大概ブラックホール応用型になります。私ごときにその理論は解せませぬが 主はそう教えて下さいましたな………」 老人は倦怠気味に興味無さげに答えた。 彼の人生は間もなく終わる。 彼を創りし主は彼が望めば遥かなる銀河を越える旅に連れていってくれるかもしれない。 だが老人は悟っていた。 理解出来ぬ星々の彼方での暮らし等 地獄に等しいと。
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