第11章 祈り

4/12
前へ
/261ページ
次へ
「そうだな……長い地球の歴史に置いて人類の誕生はごく最近、それまで数千万年様々な形態の生命体が地球の支配者として君臨し、その間 他星から幾つもの恒星間飛行を成し遂げた種族が来星した形跡が数多残っている………だが。 全ての種族が極短期間で地球を去っている。我々アンノウンの創造主も含め……」 ソープもメフィストからその話を聞かされた時 不思議に思った………偶然にしては見過ごせぬ現象だと、 ただ…メフィストが全ての種族を発見した訳ではないし 滞在期間もオーパーツ分析からの仮説に過ぎない。 「我から言い出した話ではあるが 語り出すと時間は尽きぬ、人材集めは引き続き迅速にやる。 暴走中のイェンシングは任せたぞメフィスト」 通信が切れEARTHの司令室に一人佇むメフィスト。 (塔の主……他の銀河系からボイドを越えて宇宙を探索する程まで進化した種族、その科学力は軽々と位相変移帯を創り出す点から考えても※神※と呼べるレベルに達している………それが何故5000年もの月日をかけ、態態ペインエネルギーを人類の少年に移植し回収などしている? ペインエネルギーとはいったい何なのだ? 全ての根幹はペインエネルギーにある……… それを解明せぬ事には………) メフィストの纏う陰が更に深く 濃くなる。 その表情は 普段見せる冷徹なものではなく、怒り 焦り 苦悩が見てとれた。 人前では決して出す事の無い 感情………自らの理解出来ぬ存在への苛立ち ああ……魔界医師よ…… 人にして人為らざる者よ…… 西新宿の煎餅屋の主以外に お前の気を感情を露にする程引く存在があるとは…………
/261ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加