パティシエール専門学校へいざっ!

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あんだけ暴れればそりゃ土もつくか……。 私は水瀬千明にお礼を言って隣に立った。 「さっさと作るぞ。今回は成功させなきゃそろそろ先生達ノイローゼになるぞ」 「そうだねー。水瀬ちん出すって事は本当に切り札だもんね」 「……だろうな」 嫌そうに顔を歪める水瀬千明。 「嬉しくないの?」 ごく自然に口を開いていた私は慌てて両手で口を塞いだ。 やべー!! 固まりながら私を見る水瀬千明と、馬鹿なものを見る目で私を見る如月勇気。 青ざめると水瀬千明はため息をついた。 「言ったじゃん。どうせ先生達は俺の親の名前だけで俺を判断してるって」 「え……?」 「変な期待されてるって言ったろ?いくら親が凄くても子供も同じような才能あるって思い込むのやめてほしいよな」 心底嫌そうな水瀬千明。 そりゃそうだ。 親は親、子供は子供。 名前だけで判断するのは、人間の悪い所だ。 私はボウルに卵黄を入れて泡立て器で溶きほぐした。 「小動物……?」 「僕には千明くんの痛みは分からないけど、千明くんの力になる事は出来る。人はそれぞれ違うものなんだって、それはよく分かってるから」 「何言って……」 「どれだけ望んでも、その人には絶対なれないのにね……」 私はさっき作ったカスタードクリームの作り方を思い出しながら慎重にクリーム作りを進めた。 2人も不思議そうにしていたけど直ぐに作業に没頭し始めて、私達は無言で手を動かした。 大量に出来上がったクッキーシュークリームを持って会議室へ向かう。 もうお茶会は始まっているようだった。 なんか、緊張するな……。 ドキドキしながら会議室をノックする。 扉が開くと沢山の人がそこにはいた。 風格とかハンパねぇ……っ。 .
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