パティシエール専門学校へいざっ!

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そう。 これは元々は莉央が言い出した事。 でも了解したのは私だから……。 結果私も悪い。 「大丈夫だって。いくら箱入りでも男の子だよ?働けるって」 「適当に言わないで。莉央は見た目だけじゃなくて中身も乙女なんだからね?」 「それは知ってるよ。だって俺、熊ちゃんと同じ班だし」 「だったら黙ってて」 如月勇気は相変わらずニコニコしている。 ため息をついて、とりあえず莉央が帰って来るまで如月勇気とゲームをして待っている事にした。 そしてついに莉央が帰って来た。 「……なんで勇気くんがここに?」 「あ、おかえりー。熊ちゃん」 「如月勇気にバレちゃったの。ごめんね、莉央」 そう言うと青ざめる莉央。 それから私の肩を掴んだ。 「莉愛ー!?」 「ご、ごめん!!一応私も頑張ったんだよ!?でも安心して!!バレてるの如月勇気しか居ないから!!水瀬千明にはバレてないから!!」 「もー……。で?どうして勇気くんまで僕を待ってたの?」 莉央が不満そうにそう言うと如月勇気が口を開いた。 「実は、水瀬ちんのお父さんが特別授業を三ヶ月ずっとしてくれるって約束してくれたんだ」 「え!?千明くんのお父さんが!?でも千明くんのお父さんって千明くんの事……」 「それが、莉愛ちゃんがお父さん相手に喧嘩腰で。莉愛ちゃんに興味を持ったお父さんが約束してくれたんだよね」 「え……?それって……」 「周りからしてみれば、熊ちゃんが水瀬ちんのお父さんに目をつけられたって状態」 如月勇気の言葉に莉央が涙目で私を睨む。 くっそ可愛いが、自重しろ莉愛。 今 莉央に抱き着いたら絶対嫌われる。 「でね?この状態で熊ちゃんと入れ替わったら確実に熊ちゃんは水瀬ちんのお父さんにシゴかれるでしょ?そうなったら熊ちゃんが可哀想だから、莉愛ちゃんとしばらく入れ替わったままの方がいいんじゃないのかなって提案しに来たの」 「ごめんね、莉央……」 莉央から目を逸らしてそう言うと莉央がため息をついた。 .
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