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「それでは皆さん。今日はシュークリームを作って下さい。昨日教えたばかりなので各班、工夫をしてシュークリームを作って先生まで持って来るように」
なんだと!?
待て待て。
聞いてないぞ、莉央!!
冷や汗をダラダラ流している私に気づかずに如月勇気と水瀬千明は動き出す。
何をしたら……。
「おい、小動物」
「ひっ!?」
「なんだよ……。そんなビビんな」
「ご、ごめ……っ」
「固まってんなよ。お前昨日はテキパキ動いてただろーが」
「そうなの!?」
「はあ?自分の事だろ?なんで驚いてんだよ」
「え!?い、いや……。そんなテキパキしてたかなぁって……。アハハ……」
非常にまずい。
もしここで何もしなかったらバレるのも時間の問題だ。
ていうか……。
なんで如月勇気はニヤニヤしてるままなわけ!?
「昨日熊ちゃんが言ってたアイディアでシュークリーム作ろっか」
「え!?わ……僕何か言った!?」
「クッキーシュークリーム作りたいって言ってたじゃん。熊ちゃんのお姉さんが喜びそうだって」
そう……なんだ。
莉央、まだ私にお菓子作ってくれようとしてるんだ……。
「とりあえず手分けすんぞ。クッキー生地は冷やさないとだし、カスタードクリームも冷たい方がいい。俺はクッキー生地を作るから如月はシュー生地を頼む」
「オッケー、水瀬ちん。任せてよ」
「小動物。お前はカスタードクリームだ。昨日先生に褒められてたからな」
「ええ!?」
「始めるぞ」
有無を言わさず作業に取り掛かる二人。
ちょっと待て。
カスタードクリームってどうやって作るの!?
てか先生に褒められてたって何!?
莉央ー!?
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