第1章

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玄関の外灯はお父さんが私を待っている合図なのか? 「ただいまー」 お父さんは物静かなせいかくで、母親がなくなり、父親と娘の関係はあまり会話する存在出はなかった。 「おう、そうか、わかった、綾音」 それくらいのぎこちない会話だった お父さんはお母さんが亡くなり、台所に立つ事も多くなった 「お父さん、これブリ大根?」 「あぁ・・・」 不器用なお父さんの口からでる言葉はそれくらいだった 「少し頂きまーす」 「母さんが先だ?」 お互いにお母さんの仏壇に煮物を供える事は、交代制であった お料理など、できなかった、お父さん、もちろん私もお母さん任せだった お母さんの仏壇には必ず二人は晩御飯の夕食のおかずを供える 「お前、付き合ってる男性いるのか?」 びっくりした 突然のお父さんの言葉に・・ 「挨拶に来ないのか?何年付き合ってるんだ?」 激動の一歩手前だった 「彼の時間が出来れば、挨拶にくるって」 「そうか・・・」 二人の会話はそれで終了だった 夕食は静かに無言で 時計の時間ジャストになれば、ボーンと鳴る 二人仲良くしてね お母さんのフォローの音だったのかも知れない ボーン
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