プロローグ

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もしあのとき彼女の心の奥にあるモノに気付いていたら... もしあのとき素直になって自分に正直になっていたら... もしあのとき同じ苦しみを分かち合うことが出来ていたなら... 彼女をこんなに傷付けることはなかっただろう。 彼女をこんなに孤独にさせることはなかっただろう。 ...俺はいつも、後悔ばかりなんだよ。 なぁ...神様。 もしいるのなら、俺の願いに応えてはくれないだろうか。 全てを投げ出してもいい。 全てを捨ててもいい。 権力や地位なんて、いらない。 だから、お願いだから、俺の願いを訊いてくれ。 俺の望むことは、たった一つ。 キミを、守りたい。 ただそれだけなのに。 俺はこの運命に逆らえはしないのだろうか。
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