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Y高校の羽雅部長が、吉良の友人だと言った裳狭に話しかけた。
「裳狭君はダンス部?」
「いいえ、今まで帰宅部でした。」
「へえ・・・」
「今度、吉良のバンドに入ろうと思ってます。」
「ほんとか??じゃあ、ギターとか弾けるんだ?」
「いえ、まだ初心者です。」
吉良が助け舟を出した。
「あ、裳狭は今日の放送、全部やりましたから。」
「え?そっち?
じゃあ、ミキサーとかの方詳しいの?いいなあ、俺
そういうの弱くて。」
「はあ・・・」
吉良は、無口な裳狭をフォローした。
「今日のBGMは、凄かったよ!MCの合間も手抜きナシ!
だもんな!」
J高校のひとりも話に加わった。
「手拍子とかさ、ドラムロールとか?よく探したな!」
吉良が自分を指差して言った。
「それ、俺、俺! 俺達手伝ったから!な、九ベエ~?」
「ドラムロールはドラララララーーーッてひたすら叩いただけだ
けど。」
ファミレスのドアがスーッと開いて、ゆうき先生が入ってきた。
「お、みんな揃っているな!」
「先生~~~!!こっちこっち!!」
鮠音部長が、立ち上がって手を振った。
ゆうき先生は、他校のメンバーがずい分集まってるな~と感心して
言った。
「お疲れ~!今日はいい大会でした!ありがとう!」
「お疲れ様でした!ゆうき先生、皆さんが話したいこと一杯あるって
待ってました!」
ゆうき先生は少しだけ、と言って座った。
J高校の部長が先に話し出した。
「反省会っていうか・・・
自分達のダンスが良くなる為には、どうしたらいいか考えなきゃって
今日ほど思ったことはないんです。
勿論、次には勝ちたいですから。
・・・なんていうか、他の高校のダンスを観ていて、思いました。」
K高校の鮠音がうなずいた。
「しゃべりたくなるんだよね!ナヤミンともずっと話していたけど。」
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