「ぜってえ付き合わない!」

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皆、へえ~とうなずいてナヤミンを見た。 「ダンサーすか。ちょっと踊ってほしいなあ!」 ハクが言うと、九ベエも言った。 「文化祭だろ?俺らも体育館でヤルよ。」 「みんなK高校生なの?」 「あ、俺は退学組な。」 九ベエは、スティックをまわしながら言った。 「でもまあ、その日だけは来てもいいって校長が許可してくれた。 あいつは、話がわかるやつだ。」 納屋実はうなずくと、吉良に話しかけた。 「文化祭の時、ダンスに音楽を使ったって発表してもいいか 聞きに来たんだけど。いい?よかった!みんなに許可得たかったんだ。 死神キラーズバンド、文化祭に参戦!!ってチラシに書こうかな! 体育館でのライブの時間は何時から?」 「ああ、それならチラシもっていけば?これ、もう 200枚くらい刷ったんだよな?キラ?」 「ハク、これくらいじゃ、すぐなくなっちまうよ! だからあと500枚くらい刷っておいてくれ。」 納屋実はそのチラシを受け取ると、言った。 「私達のダンスバトル、体育館のステージのラストだから、 よかったら観に来て! 死神キラーズバンド、ダンス部の皆に宣伝しておくね!」 「おお、よろしくな!」 控え室から出て行った納屋実を目で追って、九ベエは さりげなく言った。 「キラの彼女かと思ったけど、違ったんだな?」 「ちげーよ!モサモサの彼女だよ。」 「ええええ??あの天才か馬鹿かわからねえって有名な??」 「おい、怒るぞ?!」 それまで黙っていたヒトエが言った。 「なんだひとの彼女か。」 吉良は笑った。 「ヒトエ、おまえ女に興味ないじゃん!」 「なんかあの娘、女の匂いしなかった。」 「うわあひでえ・・・匂いかよ!」 ハクが睨んだ。 「ヒトエを馬鹿にするなよ、キラ!」 「あのなあハク!・・・は、はは、馬鹿になんかしてねえよ!! 俺、これで帰るから。 ああ、そうだ。 あいつ、ほんとすげークールなダンスするんだ。 ステージ、見に行こうぜ! じゃあ、おつ~~!」
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