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第5話 「 モサモサ目覚める?」
部活というものに今まで入部したことがなかった裳狭だったが、
最近ダンス部に入り浸るしかない状況になったので、2Dの
クラスメートには激しくやっかまれていた。
「んだよ、あんだけナヤミンとは付き合わないって宣言しといて
ダンス部に所属してんじゃねえよ!」
裳狭に絡んできたのは、以前から裳狭のことを良く思っていない
(嫌っている)山田だった。
「私は付き合ってないから。」
納屋実は山田が言ったことに、反論した。
「ダンスミュージック担当してもらってるだけだから。
勘違いしないでよ!」
納屋実は部活へ行くからと言って、教室を出た。
山田は裳狭の顔を睨んだ。
「納屋実は人が良すぎるだろ。おまえ、恥ずかしくないのか?!」
「いや、恥ずかしいよ。」
「じゃあ止めろよ!!」
「いやいや、ダンス部の顧問の先生にも頼まれたんだ!
辞めないから。」
山田の傍に、吉良が近づいた。
「おい、山田。
俺の友達同士の問題だから、口挟むなよ。わかったか?」
「なんだよ、キラ、おまえも変な奴と付き合うとー」
吉良は山田の机をバン!と激しく叩いた。
「わかった、おまえ、ナヤミンが好きなんだろう?
だったら、ナヤミンは誰とも付き合ってないんだから、
自分でいけよ!
度胸がないなら、引っ込んでな!」
ヒュ~~~~~~!
クラスの男子が山田を抑えにきた。
「そんなんじゃない、山田、ムキになるなよ!
吉良、おまえ少し黙れ!
裳狭、俺も山田の気持ちがわかるからな。いこう、山田。」
吉良はふんっと思いっきり椅子を蹴った。
「何が恥ずかしくないか、だ!!
恥ずかしいことなんかあるかよ!!」
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