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妹の乱入で少し気分が変わったのは、ここだけの話だ。
誰にも言うなよ?!
「はあ・・・それにしても、他の高校のダンスミュージックも、
かなりレベルが高いよ・・・
これなんか、どんな組み合わせなんだか・・・
あ、これがあのエリートのJ高校か。
うーーん!3曲目のこれ・・・
・・・この感じ・・・どっかで・・・
あ、そうか、ラヴェルのボレロだ!
ボレロみたいに、どんどん楽器が増えていく感じか。
でも速い!最後の盛り上がりが凄い!
・・・凄いな!これ、決勝用なんだな!
それから、こっちは・・・R高校。
へえ~~~!完全にポップな曲調だな。
・・・ええっと、なんだこれ??
決勝用のこれって・・・えっ??
これは・・・意外・・・へえ~~~!!
それからY高校・・・ね。
うわっ!!面白いな、これ・・・
どんな曲でもダンスになるんだ、なんだかどんな振り付けなのか
想像もつかない!
う~~~ん・・・
いやいや、K高校は、吉良の曲がどの高校よりもいいから!!
死神キラーズバンド、文化祭の話題かっさらっていくな、絶対!!」
裳狭はやっぱりダンス部に関わってよかったと、思い直していた。
そうじゃなきゃ、こんなにみんなの才能を身近に感じられないし、
どきどきもしなかった。
それに、きっとこんなに頭を働かせようなんて思わなかっただろう。
「これじゃあ、当日は激戦だな、きっと!」
裳狭は当日の音楽・音響を担当することを想像して真面目に考えた。
これは完全に、当日の流れをシミュレーションしなきゃ無理だ。
ただ、曲をクリアにするだけじゃ、ぶつぶつと細切れの、
緊張感の無いバトルになっちまう!
「まてよ?!っていうことは・・・」
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