「ぜってえ付き合わない!」

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裳狭は納屋実に電話した。 「え、珍しいね?曲できたの?」 「それが、ちょっと教えて欲しいことができたんだ。 これさ、もう順番きまってるんだよな?」 「一回戦目だけね。」 「それ、順番教えてくれないか。」 「いいけど。えーと・・・ 1組目が A高校とY高校。 2組目が N高校とI高校。 3組目は J高校とS大付属高校 4組目は L高校とM高校。 5組目が R高校とK高校ね。 曲の長さとかは全部伝えてあった筈だけど、だいたい3分よ。」 「それは大丈夫なんだ。それで、司会ってゆうき先生だったよね?」 「そう、あとマイク係にうちの部のかえでちゃんが入ってくれる。 準決勝は1組と2組の勝った方と、 3組と4組の勝った方が戦って、 決勝戦に5組の勝った方も加わって、3組で戦うんだけど。 それは知ってたよね?」 「それはOK。 それで、組が順番に変わっていくのって、どれぐらい時間かかる?」 「そうだな、次の組は舞台の両袖で待ってるから、うーん・・・ 3分!それ以上だと、ダレちゃうよね。 それで舞台に並んでもらうから。」 裳狭はやっぱり、と、うなずいた。 「そこがけっこう重要なんだ。それに交代する前に、 一回ごとに勝敗を決めるんだろ?」 「そうそう!」 「舞台袖で、順番にみんなに並んでもらったりするの、 誰か指示する人が必要だよね。 それ、他の高校のダンス部員に頼めない? うちのダンス部員、みんな出演するんだろ?」 「わかった、J高校の部長に頼んでみる!誰か頼めないかって。」 「よかった、それから勝敗を決めるのはどうやることになった?」 「ん、2色のペンライトで決めようかって。 拍手じゃ、微妙なところがわからないじゃない?」 「決勝は?3組だよ?」 「そこは、まだ考え中。」 「わかった。勝敗の決定にも時間がとられるんだな。 色々考えているんだけど、今のところそれだけわかればいいか。 じゃあ、また明日!」 裳狭はやっと舞台での音楽の問題点に辿り着いたと思った。 圧倒的に、バトルとバトルの間のBGMが足りない。 それで、盛り上がりが沈んでしまうのを怖れたのだった。 そこは、バンドのみんなに作ってもらうしかない。
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