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大鼠もナメクジも、
少女の気配を察知すると、
迷わず襲い掛かってきた。
その都度少女の血が変成し、
仮のデバイスが立ち上がる。
――コイツら、
何なの……?
一太刀毎に感覚が呼び戻される。
断片的に蘇る記憶。
湧き上がる疑問。
――アタシは何かに所属して、
ずっとこんな奴らと戦ってきた……ような気がする。
――何かが……、
許せなかった。
――アタシは誰かを取り戻そうとして……。
獸との度重なる格闘の中で、
少女は一つだけ重要なことを思い出した。
それはナメクジに止めを刺した直後のことだった。
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