第一章~闘う理由~

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本当だったら鼻血が出てもおかしくはなかったが、 結構丈夫なようでそこまでは行かなかったようだ。 とても痛そうで病院に行った方が良いレベルだったが、 彼女は特に気にすることなく。 その傷に触れることもない。 しばらくすると、 晴れ上がった部位があっという間に完治した。 愛はここで、 治った傷に触れて確認する。 ――これが電気の力 2110年に確立された特殊な条件と法則を用いた万能細胞たちは、 皆特殊な電気を帯びている。 その電気のお蔭で、 ありとあらゆる免疫をコントロールし、 細胞の活性化を促すことによって、 なんにでもなる。 しかもそれはものにもよるが、 わずか数秒もかからずに、 元の正常な細胞を産み出すことも可能なのだ。 また、 逆のパターン。 分化(役割がいない)していない、 万能細胞を作り出すことも可能なのだ。
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