第一章~闘う理由~

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そんな意味不明な意味深な発言を一人つぶやく。 さっきから、 悪寒に似た背筋を這う気配を察していたのだ。 その気配につられたのか、 そんなことを呟いた。 止めた目覚まし時計を手に取ると時間を見た。 起きるには少し早い時間だった。 ――8:50分か・・・あの場所への待ち合わせの時間には少し早い。 だけど、 あのせっかちなカールのことだ、 10分前集合は当たり前だと思っているに違いない。 愛は、 何度も何度も欠伸をしながら、 パジャマ代わりにしていたTシャツを脱ぎながら、 クローゼットに向かう。 ――アタシは闘う戦士。 万能細胞を持ち科学的に開発された少女だ。 これから戦うし、 これからも戦う。 生きる細胞戦士。
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