第2章 「平和」国家日本

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-2030年7月7日- -日本国東京都渋谷区- -渋谷駅ハチ公前[11:00]- 「朝鮮人は半島に帰れ!」 「寄生虫の難民は殺せ!」 「鳩岡政権は総辞職しろ!」  スピーカーを通して大音響でヘイトスピーチが鳴り響く。右翼の街宣車の街宣をうるさく思っていた道交う人々は下を向いて無関心を装ってそれぞれが歩いていく。 「ヘイトスピーチやめろ!」 「外国人参政権歓迎!」 「難民を虐めるな!」 「戦争反対!絶対平和!」  右翼の街宣車に向かって今度は左翼活動家十数人が傘や杖を持って街宣車を取り囲んでいた。 「売国奴め!非国民!」 「なんだと差別主義者!」 「ピース!セイ!ピース!」  すると、左翼活動家が傘で殴りかかったことから左翼右翼交えた乱闘事件が発生してしまった。左翼活動家の1人が平和を叫びながら殴りかかっている光景はなんとも理解しがたいものであった。 「渋谷駅前交番緊急事態発生!監視対象の活動家グループの乱闘が始まった!応援を要請する。」  近くで警戒に当たっていた当直警官が通信を入れ、すぐさま応援に警官数人が駆けつけた。 「こちらは警視庁です!すぐにやめなさい!やめなければ警告射撃します!」 「止めろ!撃つぞ!」  小銃を装備した警官数人が銃を構え警告を行う。活動家たちは沈静化、警官たちは被疑者の確保を開始した。
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