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周囲の艦艇が対艦ミサイルを撃ち落とすため防空ミサイルを放つ中「栗谷李珥(ユルゴク・イイ)」は一発も発射していなかったのだ。
『連絡すらつかんとはな・・・』
艦長がそう考えていたそのとき、「栗谷李珥(ユルゴク・イイ)」の方を見ていた対空見張り員が
「艦長!『栗谷李珥(ユルゴク・イイ)』の主砲が・・・」
「?どうしたんだ・・・いった」
艦長は見張り員が指差す方向を見ると動きが止まった。「栗谷李珥(ユルゴク・イイ)」の主砲Mk 45 5インチ砲がこの「独島(ドクト)」に向いていた。
絶句しているとその主砲から発射炎と砲弾が視界に大きくなるようにこっちに向かってきたのだった・・・。
-同日-
-中華連邦北朝鮮区・大韓民国国境-
「全砲門斉射ぁー!」
中華連邦軍前線指揮官の射撃命令と同時に各陣地に擬装されていた
05式155mm自走榴弾砲、
衛士2 400mm6連装自走ロケット砲、
89式122ミリ自走多連装ロケット・システム、
96式300mm10連装自走ロケット砲、
170mm自走カノン砲
の計1000門の火砲が一斉に火を噴いた。
砲兵により一斉発射された各種砲弾ロケット弾はそれぞれに割り振られた戦略目標地点に向かって飛翔していく。
榴弾砲の一斉射と同時に、
「地上部隊全速前進!」
中華連邦陸軍の最新式戦車である155mm戦車砲搭載無人砲塔の19式戦車、40mm機関砲装備の17式歩兵戦闘車A型を筆頭に99式戦車、97式歩兵戦闘車、92式装輪装甲車で構成された機甲部隊計1500両と兵力100万を超える歩兵部隊一斉にが大韓民国国内になだれ込んでいった・・・。
8月7日突如連邦による韓国侵攻が行われた。開戦の合図ともなった榴弾砲やミサイルの弾の雨は韓国の主要都市や軍事基地に着弾、市民や軍人を無差別に殺傷し第一波の攻撃だけでも数十万の市民が犠牲となる大惨事になっていた。
不意を突かれた韓国軍は反撃を行おうとするも連邦軍ステルス新型戦闘爆撃機「殲(J)-31」の大群の波状攻撃で離陸準備で駐機していた戦闘機を地上で撃破され航空優勢を奪われた。空からの支援を受けられなくなった韓国陸軍は敗退の一途を辿っていた。
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