第五章 無限ループを断ち切れ

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援交相手に食い逃げされるわ、援交が彼にバレるわ、おまけに学校にまでバレて しばらく彼女は学校に来ることは出来なかった。 極めつけに彼女は誰の子ともわからない子を妊娠し、子供を堕ろした。 「これくらいでカンベンしたるか。」 疫病神が、どこかのコントみたいな台詞を吐いた。 赤いコートの女の子はあのビルの屋上に戻った。 そして、ビルの屋上から飛び降りると、小さな分子に分解され 空に消えて行ったのだった。 「成仏できたようだね。結局、苛めにあんまり理由なんてなかったのかな?」 僕が呟くと 「せやな。人間の悪意が一番世の中で怖いで。」 と疫病神は肩をすくめた。 「悪意ね。」 僕は空を見つめて切なくなった。
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