地球最後の日

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「はじめまして、中川翔太さん、私今日、隣へ引っ越してきました、は、初めての一人暮らしです、どうぞよろしくお願いいたします」 と言放って、摘まんだスカートを披露した。 見たところ20才位、素朴で可愛い感じだが、少し変わった突然の隣人にオレは戸惑った。 「はい、よろしくお願いいたします」 簡潔なセリフで済ませようと思ったが 彼女は応えもせずに、くるっと回って淡いピンク色のワンピースを見せびらかした、髪の毛がフワッとはずんで良い匂いが漂った。 「いいでしょ!」 彼女はしきりにボタンの所を縁取る小さなフリルに触れ、それを繁々と眺めていた。 オレは仕方なく、質問した。 「えっと、どちら様ですか」 すると彼女はなぜか、首を傾いで、暫くしてから答えた。 「うーんと、ランド、オ、サウ、… 蘭堂さわ、と申します」 何かおかしい、部屋に帰れと心が警鐘を鳴らした。 「蘭堂さんね、それじゃ失礼します」 と自室のドアを開けると彼女は応えた。 「はい、それではまた後程」 え、変な女性、部屋に入る去り際、彼女は満足そうに微笑んでいた。
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